月刊アイワホーム3月号/「申請費用の便乗値上げに要注意!」と「1.5階のロフトがある、スキップ構造の平屋建ての上棟レポート」のお話
今月の「月刊アイワホーム」は、ほんの少し専門的なお話から始めようと思います。専門的ではあります。これから家づくりを始める方にとって、とても大切な話なので、ぜひ読んでいただきたいと思います。(読んでおかないと何十万円も損をするかもしれません)
4月から2階建ての木造住宅と延床200㎡超の平屋を建てる場合、これまで省略することが許されていた「構造計算」に関する書類の提出と審査が義務付けられます。(4号特例の縮小といいます。ほかにも採光、換気、防火に関する書類の提出と審査も義務付けられます)さらに、4月からすべての住宅に省エネ適合が義務付けられる関係で、「省エネ性能」に関する書類の提出と審査も必要になります。
建築申請を行う際に必要な書類が大きく増える(倍ぐらいになります)ことによって、なにが変わるかというと、申請費用(書類作成費用)が大幅に上がります。申請費用は、基本的にお施主様負担のため、4月以降は家を建てる際に必要な諸費用が大幅に上がってしまいます。工務店の立場としては大変心苦しいのですが、こればかりは国土交通省が決めたことなので、あきらめていただくしかありません。
さて、ここからがとても大切なお話です。先ほど「2階建ての木造住宅と延床200㎡超の平屋を建てる場合」と書きましたが、では延床200㎡以下(坪数で言うと60.5坪以下)の平屋はどうかというと、今までと同じように、構造計算に関する書類の提出も省エネ性能に関する書類の提出も省略してよいのです。(省略できるだけで、適合させることは必要です)。
にもかかわらず、4月から法律(建築基準法)が変わることを理由に、平屋建ての申請費用も値上げしている建築会社が少なくありません。まさに便乗値上げです。平屋建てを建てようとしているにもかかわらず、諸費用の説明の際に、「4月から4号特例の改正によって、申請費用が上がっているんです」などという建築会社には騙されないよう、気を付けていただきたいと思います。
上図は国道交通省が発行しているパンフレットの抜粋です。「新2号建築物」が、2階建て以上の木造住宅および延床200㎡超の平屋建て住宅のことです。「新3号建築物」とは、延床200㎡以下の平屋建て住宅のことです。「新3号建築物」は従来通り、確認申請書・図書だけで良いことになっているところがポイントです。
ただいま家づくり進行中!のコーナー
◎田の上・T様邸(平屋建て)
工事は順調に進み、外壁工事も終わっています。
家の中の様子です。大工工事も終盤に差し掛かり、リビング北側の壁に石膏ボードを貼り終えれば、大工工事は完了です。残すは住宅設備の設置工事、クロス工事、そして照明工事。順調に進めば、4月上旬に完成する予定です。
こちらは2階の主寝室。石膏ボードの施工が終わり、壁紙が貼られるのを静かに待っています。
◎船木・I様邸(平屋建て)
2月10日に配筋検査を行いました。
下の写真はピッチ幅(配筋の間隔)の検査の様子。建築基準法では300ミリ以下にすることと定められていますが、200ミリ間隔で組むようにしています。その分、基礎の強度が上がります。
こちらはかぶり厚さの検査の様子。かぶり厚さとは、鉄筋を覆っているコンクリートの厚みのことです。基礎底面のかぶり厚さは、建築基準法で60ミリ以上と定められていますが、少し厚めの80ミリで施工しています。
ここからは2月末に行った上棟の様子をレポートしていきます。
I様邸は1.5階のロフトがあるスキップ構造の平屋建てです。下の写真の手前側、床が一段下がっているのですが、ここが1.5階のロフトスペースになります。
上棟が進み、屋根組みの様子です。垂木を組んでいるところです。
垂木の上に野地板(屋根の下地材)を貼り…
野地板の上からアスファルトルーフィング材(屋根用防水シート)貼っていきます。
最後に、建物の外周全体に耐震ボードを貼ったら、上棟完了です。
◎政枝町・Y様邸(平屋建て)
政枝町で、新しくY様邸の家づくりが始まります。片流れの平屋建てです。
下の写真は、Y様邸の建築予定地です。敷地の正面に電柱が立っていますが、これは敷地の角に移動させる予定です。今月下旬から基礎工事が始まります。
◎中村・Y様邸(2階建て)
中村で、Y様邸の家づくりが始まります。インナーガレージのある2階建ての家です。
30年前にY様のご両親の家を建てさせていただきましたが、今回はそのお子様ご夫妻の家を建てさせていただくことになりました。アイワホームの家で育ったお子さんが、成長して当社で家を建ててくださる事は工務店として、これ以上うれしいことはありません。
下図は、Y様邸の完成予想イメージです。
写真左側がY様邸の建築予定地です。現在、農地転用の申請中で、着工は5月頃を予定しています。
◎中村・F様邸(平屋建て)
中村地区では、F様邸の家づくりも進行中です。こちらは建て替えのお客様で、延床50坪ほどの住宅を減築し、22坪ほどの平屋に建て替える予定です。
下の写真は、F様邸の建築予定地です。4月に解体工事を行い、5月に着工予定です。
◎萩生旦の上・T様邸(平屋建て)
さらに、T様邸の家づくりも始まります。T様とは、10年ほど前に当社で家を建ててくださったお客様のご紹介でご縁をいただきました。
下図は、T様邸の完成予想イメージです。幅広の玄関ホールから、洗面ルーム、キッチン、リビングへと、3方向に動線が伸びる便利な間取りになっています。完成が楽しみです。
こちらがT様邸の建築予定地です。現在、農地転用の申請中で、5月に着工予定です。余談ですが、写真右奥に見える白い家は、13年前の平成24年に当社が建築したU様邸です。萩生旦の上にはU様邸のほかにも当社が手掛けた住宅がたくさんあります。
アイワホームの近況コーナー
◎岸の近況報告
先日、勉強会と打ち合わせを兼ねて東京に行ってきました。東京に行く際はいつも、松山-羽田の往復航空券と品川プリンスホテルの宿泊がセットになった一泊二日のプランを利用しています。
6年前、このセットプランは3万8000円でしたが、2年前には5万8000円に値上がりし、今回はさらに上がって、ついに6年前の倍の7万6000円になっていました。円安による燃料費の高騰、人件費の上昇、さらにはインバウンド需要の増加で飛行機もホテルも売り手市場になっていることは理解していますが、それにしても高くなりすぎな気がします。
話は変わりますが、東京に行くたびに、初めて上京した時のことを思い出します。日本IBMに就職が決まり、研修のために新居浜から東京へ向かった、忘れもしない昭和48年3月31日のことです。
今ほど交通の便が良くなかった時代、新居浜駅から国鉄(現JR)で高松駅へ行き、高松港から宇高連絡船に乗って岡山県の宇野港へ。そこから宇野線で岡山駅に移動し、さらに山陽本線で新大阪駅へ。そして新大阪から新幹線で東京へ。思い出すだけでうんざりするような乗り継ぎを経て、ようやく東京に辿り着きました。新居浜から東京まで、11時間ほどかかったと思います。
それが今では、松山から東京まで飛行機でわずか1時間20分。本当に便利な時代になったと思います。
下の写真は、今はなき宇高連絡船です。のんびりとした、いい時代だったように思います。
◎髙瀨の近況報告
2月22日は「ニャンニャンニャン」の語呂合わせで猫の日だそうですが、この日、私の長男に3人目の子どもが生まれました。少子化の時代に、なかなかがんばっているなと思います。
お嫁さんが里帰り出産をしているため、長男のサポートとして数日間、孫の世話をすることになりました。ひとりで車を運転し、岡山まで行ってきたのですが、久しぶりの長距離運転はとても疲れました。孫たちの世話は楽しかったものの、洗濯の量がものすごく多く、「そういえば、洗濯って大変だったな」と改めて実感。忘れていた子育ての感覚がよみがえり、どこか懐かしい気持ちになりました。
さて、話は変わりますが、みなさんは「紅プリンセス」を食べたことがありますか?「紅まどんな」と「甘平」を掛け合わせて生まれた新しい柑橘です。私は「紅まどんな」が大好きで、4つ800円ほどの訳アリ品をよく買うのですが(通常価格のものは高くて手が出ません)、新発売の「紅プリンセス」が気になり、思い切って2個1000円のものを購入してみました。食べてみると、ゼリーのような食感で、とても美味しかったです!思い切って買ってよかったと思いました。
気になっている方は、ぜひ勇気を出して試してみてください。日頃がんばっている自分へのご褒美にぴったりです!
(続く)