トイレで熱中症?
最近の暑さには、みんなも参っていることと思いますが、
今回は恐ろしいデータ―をお知らせします。
それは、家の中で最も熱中症リスクが、高い場所は、
トイレであることです。
8月1日午後2時ごろ、埼玉県ふじみ野市の無職女性(48)が、
自宅2階のトイレで前かがみになってうめいているのを
父親(78)が発見し、119番通報した。女性は病院に搬送されたが、
熱中症で死亡した。同じく1日午後11時頃、同県寄居町の無職男性(61)が
自宅トイレでぐったりしているのを母親(87)が見つけ、
搬送先の病院で熱中症と診断され、死亡した。
捜査関係者は、「日付が変わった2日午前2時にトイレの室温を計測した時も
32度あったし、1日は相当暑かったからね。」と話した。
トイレは、どうしてもドアを閉めがちな場所であるため、空気が滞る。
換気扇や窓が付いていないとなれば、日中に暖められた空気が夜になっても
そのまま残ることなります。
「トイレは熱中症になりやすい」と指摘するのは、
秋穂クリニック(山口県山口市)の吉国友和医師です。
「一般家庭ではトイレだけ室温が高いこともあります。それから、
排便するために血圧や肺の圧力などが変化し、体に負荷がかかります。
長時間入っていると熱中症になりやすくなります。」
トイレを利用する際には、少なくとも換気扇をつける。
使わないときは、窓を開けるなどして風の流れを作ることが大切です。
もしも熱中症の兆候が出た場合には、一刻も早くトイレを出て、
水分補給、冷たいタオルで脇の下や首筋を冷やして休むことが大切です。
頭痛や吐き気などの症状がひどい時には、病院に行くことが必要です。
気象庁は、4日頃からの1週間程度、北海道を除き気温が平年より
かなり高くなる恐れがあるとして、異常天候早期警戒情報を発表しています。
この夏、トイレの「長期戦」は、できるだけ避けてください。