月刊アイワホーム2月号

ケラバを見れば建築会社の耐久性への思いがわかる

写真は、少し前に当社が建てた家の屋根の写真です。黄色い矢印の先をご覧ください。屋根の端が少し高くなっています。これは「ケラバ包み」といって、屋根の端(ケラバ)を雨風から守る役割をしている部材です。

次に赤い矢印の先をご覧ください。こちらはお隣りの家の屋根ですが、ケラバ包みがないのがわかりますでしょうか?

ケラバは雨風が直接当たる場所であり、雨漏りの原因になりやすいところです。そのため、この部分の雨仕舞い(防水施工)は、家づくりに携わる者として特に気を使います。できる限りの対策を講じておきたい部分です。そのため、アイワホームでは、屋根材にガルバリウム鋼板を使用する場合は、必ずケラバ包みを取り付け、雨風からケラバを守るようにしています。

ケラバ包みは、絶対に必要な部材ではありません。実際に、ケラバ包みが付いている家は全体の半分以下ではないでしょうか。とはいえ、30年後、50年後の家の耐久性を考えると、ぜひ取り付けておきたい部材です。屋根の劣化、住まいの劣化を確実に抑えることができます。

ケラバ包みの有無は、建築会社の耐久性に対する考え方が垣間見れるところです。家づくりを考えている方は、街を歩いていて建築中の家を見かけたら、ぜひケラバに注目してみてください。いろいろわかることがあると思います。

ただいま家づくり進行中!のコーナー

■松神子・A様邸(平屋建て)

前回、完成写真を紹介したA様邸ですが、外観については金網フェンス越しの写真しか掲載できなかったので、今回あらためて、正面から撮った写真を載せておきます。玄関ポーチの下がり壁がポイントです。外構が完成すると、さらにステキな外観になると思いますので、いずれまたご紹介したいと思います。

■田の上・T様邸(2階建て)

前回、上棟の様子を紹介したT様邸。工事は順調に進んでいます。

下の写真はT様邸のリビングです。まずは赤い矢印にご注目ください。「梁(はり)がやけに太いな!」と思われた方は、生まれつきの建築の達人かもしれません。T様邸のリビングの横幅(写真の左右方向)は、4メートル55センチと一般的な住宅より広いため、それに合わせて梁も太くしているのです。ちなみにこの梁の太さは、梁成(はりせい)計算によって算出しています。耐震等級3と長期優良住宅認定を取得するために必要な太さになっています。

次に黄色の矢印もご覧ください。「家内安全」と書かれています。これはT様ご家族が現場に来られた際に書かれたものです。家づくりは家族の思い出づくりでもあります。こういうのを見ると、なんだかこちらも幸せな気持ちになります。好きな言葉を書きたい、お子様の手形を押したい、そういうリクエストは大歓迎です。

続いて外壁工事の様子です。下から上へ外壁材を貼り上げていきます。銀色のシートはアルミ遮熱塗料を塗布した防水透湿シートです。天井の上と壁全体にアルミ遮熱シートを貼ることで、夏の間、熱がこもらない、エアコンのよく効く省エネ住宅ができあがります。

■船木・O様邸(平屋建て)

昨年8月から始まったO様邸の家づくりが無事に終わりました。お引き渡し前に撮った写真をいくつか紹介しておきます。

前面道路から見たO様邸。少し前まで背丈より高い雑草が生い茂る空地でした。O様邸の完成で、街並みが少し良くなったような気がします(お隣の方にも喜ばれました)。

O様邸の外観は、ライトグレーの落ち着いた印象の外壁材と、ライトブラウンの玄関ドアと破風板(はふいた)、エメラルドグリーンの屋根材の組み合わせ。さわやかな印象です。

白を基調にした清潔感のあるリビング。梁あらわしの木目がナチュラルな印象。

リビングにはステンレスの懸垂バーを取り付けています。ブログに書くからなのか、アイワホームのお客様に大人気のアイテムです。写真右下の木のボックスの中には床下エアコンが収納されています。床下から家全体をポカポカ暖めてくれる、これもまたアイワホームのお客様に大人気のアイテムです。

グレーのアクセントクロスが印象的な洋室。O様邸には3つ洋室があり、あとの2つの洋室には、オレンジとブルーのアクセントクロスを貼っています。

■船木・I様邸(平屋建て)

分譲地のディベロッパー(不動産開発会社)による土地の造成工事が終わり、家づくりが始まりました。

家づくりを始める前に、造成されたばかりの敷地を見に行ってビックリ!雨水桝が建物の基礎と干渉する場所にあるではないですか。当社で造成する場合はこういったことは起こらないのですが、分譲地を買って家づくりをする場合には、たまにこういったことが起こります。すぐにI様と相談して、建物を数十センチずらすことにしました。

もとの計画では、白線の上に基礎を作る予定でした。白線が基礎の立ち上がりの中心線です。矢印の方向にほんの少し建物をずらすことになりました。

基礎工事が始まり、防湿シートの上から、捨てコンクリートを打ち終えた状態です。黄色矢印が問題の雨水桝です。

最後にT様邸の屋根の上に設置した太陽光発電パネルの写真を載せておきます。黄色の矢印の先に見えているのは「つかみ金具」です。アイワホームでは「つかみ金具工法」で太陽光発電パネルを取り付けるようにしています。この工法は、屋根材にビスを打つ必要がなく、雨漏りの心配がありません。

太陽光発電システムの後付け業者などは、ビスを使って屋根にパネルを直付けするケースが少なくありません。「直付け工法」と言ったりもするのですが、この工法は安価ではあるものの、数十年後にビス穴を塞ぐ防水シールが劣化して、雨漏りする可能性が高くなります。新築の建築会社で直付け工法を採用している会社はまれですが、会社選びの際は念のために確認されることをおすすめします。